吸血鬼でも分かるシングル対戦-PT編-

自分のレートはLoLで言うところのS6-7Dia-Master程度の剣盾復帰組ですが、読むと楽しいジャンケンがより楽しくなります。

下にフライゴン入りの一案を添えておきます。あとりりむ様6Vメタモンおめでとう！

1.選出基礎

全てのルールで言えることだが最初に出すポケモンが重要。基本的に先発には

②「リフレクター」「ステルスロック」「おいかぜ」などの補助技を持ち初手に打つことで後続が動きやすくなるポケモン(例:「ステルスロック」持ちのカバルドンなど)

③「すなおこし」「あめふらし」などの天候を操作出来る特性を持ちパーティー全体のコンセプトとして天候を活用する場合(例:「すなおこし」のカバルドン＋「すなかき」のドリュウズなど)

これらを先発にするケースが多い。パッと見て分かりづらいであろう①だけ解説すると、単体性能の高さというのは具体的には実数値の高さや技の威力、自身のタイプや特性を総合して見た際に、殆どの相手に五分以上で戦えるポケモンを指す。例にあるヌメルゴンは高い種族値を持つ600族であり、4倍弱点のないドラゴン単であることも優秀。ドラゴンは半減や無効にされるタイプも少ない為、攻撃も通りやすく単体性能が高いとされている。

なお、相手にそれらを上から一撃で倒せるポケモンがいる場合その限りではない。理由として、

(例1)自分ナットレイ:相手リザードンのような対面になった場合、相手が炎技を選択するとナットレイは死ぬ為、交換をしないと数的不利になる。

①炎技を受けた次のターンの攻撃も受けられて、かつリザードンを一撃で倒せるポケモン(例:バンギラス)

②炎技を受けた次のターン先に動けて、かつリザードンを一撃で倒せるポケモン(例:プテラ)

③リザードンの技であればタイプを問わず何発も耐えることが出来て、リザードンが交代しなければ先に倒せるポケモンorチームを有利にする「リフレクター」「トリックルーム」「ステルスロック」などの補助技を使えるポケモン(例:ブルンゲル)

大きく分けたが、上の例だとナットレイはこのいずれかを満たせるポケモンに交換するのが定石になり、これが出来ないと大きく不利になる。そして何より大事なのが、これらに交換した場合でも自分の体力だけが減り、相手は減っていないことである。

勿論この交換が成功した場合次のターンは自分が有利になるが、この一連の流れはサイクル戦と言われ、今回のケースでは自分が後手に回っている為不利といった形勢になる。

以上の理由から先発は殆どの場合相手のPTに合わせて変更する必要があり、先発を選択する段階からジャンケン的な読み合いが発生する。例外としてPTコンセプトとして殆どの相手に決まった先発を選択するものがあり、そちらについては後述する。

先発の決め方の一例としてはこのようになるが、続いて後続の決め方を例を交えながら解説する。

(例2)先発自分サザンドラ:相手ニンフィアになってしまった際に、サザンドラの攻撃ではニンフィアは落とせず、ニンフィアはサザンドラを確実に落とすことが可能で威力の高いフェアリー技を持っている。その場合(例1)の①②③に交換するのが定石となるが、ニンフィアの攻撃は強力且つ耐久もそれなりに高い為③のポケモンを選択段階から用意しておく必要がある(例:ギルガルドなど)

この例ではCとSが高く強力なアタッカーであるサザンドラを先発に、その弱点であるフェアリー(及び格闘,ドラゴン,氷)を受けることが出来て且つ相手に有効打のあるギルガルドを後続に置いている。このようにお互いの相性を補完し合う選出はサイクル戦を行える強みがあり、他にもヌメルゴンのように単体性能の高いポケモンのみを選出し、基本的に自分から交換を行わずに目の前の相手を順々に破壊していく対面構築と呼ばれるものもある。

2.PTコンセプト

ここは新鮮で面白いと思うので寝ないで話を聞くように。

上の項目でも少し触れたが、PTコンセプトによって基本的な選出は変わってくる。

①サイクル･･･サザンドラ+ギルガルドやギャラドス+ナットレイのような相性補完に優れた並びを使用し、相手の攻撃を受け流しながら有利な対面で相手がどのような行動を取っても高いリターンを得られる一貫性の高い技を選択していくPT(無効に出来ない悪の波動,宿り木の種,龍の舞など)ちなみに積みサイクルと呼ばれるものもあり、それらの流れは以下の通り。

(1)龍の舞などの能力上昇技(=積み技)を有利なタイミングで積む(ギャラドス:威嚇の入ったエースバーンの対面など)

(2)相手(エースバーン)を突破後出てきた相手(バンギラス)に倒される。

(3)それに有利なポケモン(ローブシン)で再び積み技を使い勝利。

②対面構築･･･現環境での例が浮かばない為昔話になるが、ガブリアス,ガルーラ,ボルトロス,ギルガルド,バシャーモ,スイクンのような数値が高く単体性能の高いポケモンだけで構成されたPT。選択肢や分岐点が非常に多く、プレイの正確さが求められるが、基本的にこれをちゃんとした形で組めれば殆どの相手に五分以上で戦える為環境の結論になりやすい。ライズとアジール。

③天候･･･カバルドンorバンギラス+ドリュウズや今作だと炎水岩氷ダイマックス技の追加効果で天候を変え、各種天候下で強力な「すなかき」「すいすい」「ようりょくそ」「アイスボディ」などの特性や「ソーラービーム」「かみなり」「ふぶき」などの技、天候の恩恵を活かして戦うPT。トゥイッチ＋ティーモ的な･･･。

④S操作技･･･「トリックルーム」「おいかぜ」などの素早さに干渉出来る技を使い、相手よりも先に攻撃していくPT。ダブルバトルで使用されることが多く、シングルバトルでは短い効果時間を活かしきるのは難しい為、それに特化したPTを組むというよりは特定の相手の並びに対して「トリックルーム」を使用し意表を突きながら崩すということがある程度。Sは低いがAやCは高いポケモンは多く、また従来Sに振る分の努力値を他に回せるなどの利点もある為ハマれば強力。

⑤壁

(1)先発の壁貼り係が「リフレクター」「ひかりのかべ」か「オーロラベール」を使用。

(2)壁貼り係が「おきみやげ」「だいばくはつ」などの自発的に死ねる技で自殺するか、相手に倒してもらう。

(3)強力な積み技を持ち且つ相手のポケモンで簡単には止まらないポケモンを出し、壁を活かして攻撃を耐えながら積み技を使用。

(4)全員殺す。

勿論毎回先発に壁貼り係を置くわけではないし、毎回同じ流れを踏むわけでもないのだが、7割同じ流れ。その上壁の効果や積み技でのBD上昇などは相手の攻撃が急所に当たった場合無視される為、運で負けたという感覚に陥ることも多い危険なPT。相手の壁への理解が重要になってくる部分が多く、理解している人間であれば壁係を放置して壁ターンの消費を狙うプレイなどもされ、個人的には非常に不安定に感じる。

他にもPTは多数存在するがメジャーなものをジャンル分けするとこのような感じ。

3.フライゴン

フライゴン＠ヤチェのみ　意地っ張りASベース　浮遊

　地震/逆鱗/ストーンエッジ/龍の舞

ナットレイ＠食べ残し　呑気HBベース　鉄の棘

　宿り木の種/守る/ジャイロボール/ステルスロック

ブリムオン＠こだわりメガネ　控えめHCベース　マジックミラー(夢)

　サイコキネシス/マジカルフレイム/マジカルシャイン/トリックルーム　

バンギラス＠こだわりハチマキ　意地っ張りHAベース　砂起こし

　ストーンエッジ/噛み砕く/炎のパンチ/馬鹿力

ローブシン＠とつげきチョッキ　勇敢HAベース　鉄の拳(夢)

　ドレインパンチ/マッハパンチ/しっぺ返し/雷パンチ

パルシェン＠きあいのタスキ　意地っ張りAS252B4　スキルリンク

　氷柱針/ロックブラスト/氷の礫/殻を破る

現環境でのオンライン対戦はまだやっていないので怪しい部分がかなりありますが、一応軽く補足。赤文字の技は変更の余地がありますが現状の採用意図としては

「馬鹿力」は対バンギラス時の有効打やダイマックス時の積み技として。

「トリックルーム」はダイマックスを使用することで「こだわりメガネ」の効果を解除することが出来るため、出したターンに「トリックルーム」→ダイマックスしながら先に動くという動きが出来た時、後続が遅いこともありナットレイのいない相手に対してかなり有利に運べる為。ダイマックス時には「ダイウォール」になる点も優秀。

「雷パンチ」はローブシンに対して出てきそうなギャラドスを意識して。

ナットレイ、ギルガルド、ドリュウズなどの現状猛威を振るっているであろう鋼タイプに対して有利を取れるようにそれらを呼ぶ要素(=鋼に極端に弱いブリムオンとパルシェン)を入れ、主にバンギラスorブリムオンで鋼を誘い、ハチマキ/メガネの高火力一致技＋ダイマックス炎技で突破、その後パルシェンで「きあいのタスキ」を消費しながら「殻を破る」で全員殺害が基本コンセプトです。